28歳女 愛猫を馴染みの動物霊園で 心の整理が出来た

出会いは私が高校生の頃。
駅の駐輪場へ歩いていると、うずくまっている女性がいました。
具合が悪いのかと思い「大丈夫ですか?」と声をかけると、女性の膝の上には猫がいました。
「動けなくなっちゃって」と笑う女性に肩の力が抜け、2人でどうしようかと話し合いました。
結果、親とも話し合いとりあえず私の家で保護をし、里親を探そうという話にまとまりました。
里親はすぐに見つかりました。私です(笑)

お世辞にも可愛いと言えない風貌をしていた彼ですが、それは栄養失調やストレスが原因だったようで
ガリガリだった身体もすぐにふくふくに、吊り上がった目もまんまるに変化しました。
私は彼が大好きでした。猫と虫が大嫌いで、でも人間は大好きだった彼が、大好きでした。

彼が我が家へ来てから11年目の秋の事でした。
今日は残業がなくてよかったな、なんて思いながらスマホを見ると、母から電話がたくさん、メールが1通届いていました。
彼が亡くなった知らせでした。
会社の前で突然、世界が終わったように目の前が真っ暗になりました。
嘘だ、まさか、そんな思いで帰宅すると、いつもの寝床で彼が横になっていました。

私はあまり、人前で泣きません。家族の前でもそうです。
ペットを亡くしたのは今回が初めてではありません。
しかし、彼は私の猫でした。はじめて、私が責任を持つ猫でした。

声を上げて泣きました。
何故かこの子だけは死なないなんて馬鹿なことを本気で信じていました。

当時、仕事が忙しく、あまり遊んであげることが出来ませんでした。
彼に掛けた最後の言葉は「行ってくるね」でした。
私が彼に、最後に「大好きだよ」と言葉にしたのはいつだったでしょうか。

いつだってそばにいることが当たり前だったので写真もあまり撮っていませんでした。
写真も、動画も、なんだって記録として取っておけばよかったと今でも後悔しています。

我が家へ来てくれた動物たちは皆、動物霊園でお葬式をします。
彼も、翌日の早朝に予約を入れ、お葬式を上げました。

「この子がいた日常を懐かしんでください。ああ、この子がうちに来てくれてよかったなあと、思い出してあげてください。
この子が来てくれたおかげで、私たちは幸せな毎日を過ごすことが出来た。ありがとう、と、感謝してあげてください。」
そう、お坊さんはおっしゃいました。
悲しんでばかりだった私は、彼への感謝を忘れてしまっていたのです。
その言葉のおかげで、少しだけ目の前が明るくなりました。

いなくなって初めて分かることがあります。
どんな些細な事だって、「ああしてあげればよかった」と後悔するものです。それは仕方のない事だと思います。
ですがこれだけは常に伝えてあげてください。
「君のことが大好きだよ。」って、撫でながら言ってあげてください。
それできっと、ひとつだけですが後悔が減ります。
動物に対してでも、言葉ってきっと大切なんです。